イタリアワインの魅力は? 種類、品種、格付けもいろいろ
イタリアワインの魅力は、その個性の豊かさにあるといえるでしょう。実際、イタリアでは国内20州すべてでワイン造りが行なわれており、その地域ごとの気候風土を反映した多彩なワインが生産されています。
また、ワイン造りに使用されるブドウの品種数が多いのも、イタリアワインの大きな特徴のひとつです。
産地やブドウ品種、それから造り手ごとに、多様な個性が育まれるイタリアワイン。その個性の豊かさこそ、多くのワイン愛好家を魅了してやまないイタリアワインの魅力なのです。
イタリアワインの選び方 日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートに聞く
ワインの銘醸地であるイタリア。ひと口に「イタリアワイン」といっても、数多くのワインが存在し、どれを選べばがいいのか悩む人は多いのではないでしょうか。そこで、まずは種類豊富なイタリアンワインの選び方を解説します。
ワインの持ち味が変わる産地で選ぶ ピエモンテ州、トスカーナ州、ヴェネト州、シチリア州
ワイナリーがない州はないというほど、全土に多くのワイナリーが存在するイタリア。ワインの味わいは、産地の気候や土壌などの条件によって大きく変わってきます。そのため、産地ごとの特色をおさえておくと、ワインが選びやすくなるはずです。ここでは、イタリアのなかでも特色のあるワインの産地を4つご紹介します。
ピエモンテ州|「バローロ」「ガヴィ」など バリエーション豊かなワインが楽しめる
イタリア北西部に位置するピエモンテ州。ネッビオーロというブドウ品種から造られる「バローロ」は、「イタリアワインの王」とも呼ばれる高級赤ワインです。
ほかにも、酸がしっかりとした、ミネラルあふれる味わいの白ワイン「ガヴィ」など、さまざまなテイストのワインが生み出されています。
トスカーナ州|「キャンティ」「スーパータスカン」など お肉料理に合う赤ワインを楽しめる
イタリア中西部に位置し、フィレンツェを州都とするトスカーナ州。日本でも知名度の高い、イタリアを代表する赤ワイン「キャンティ」の産地です。
「キャンティ」のほかにも、おもにサンジョヴェーゼという品種のブドウから、多くの赤ワインが生産されています。また、近年では「スーパータスカン」と呼ばれる、国際的な品種を使った上質なワインも注目を集めています。
ヴェネト州|「ソアヴェ」「プロセッコ」など 幅広いレンジのワインが楽しめる
イタリア北東部に位置し、ヴェネツィアを州都とするヴェネト州。シンプルなデイリーワインから高級ワインまで幅広いレンジのワインがそろうのが魅力です。とくに白ワインの生産が盛んで、なかでもガルガネガというブドウ品種から造られる、フレッシュで上品な果実味が持ち味の「ソアヴェ」という白ワインが有名です。
ほかにも、「プロセッコ」と呼ばれるスパークリングワインや、陰干ししてエキス分を高めたブドウから造られる「アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ」などが知られています。
シチリア州|コスパのよいワイン さっぱりフルーティーな白ワインなら
イタリアで最大の面積を誇るシチリア州。地中海最大の島、シチリア島とその周辺の島々から構成される州です。シチリア州はイタリアではじめてワイン造りが伝えられた、最も古いワイン産地でもあります。
生産されるワインは、魚料理とマッチするさっぱりした白ワインがやや多め。シチリア産のワインは、コストパフォーマンスのよさでも高い評価を得ています。
合わせる料理と同じ場所で造られたワインを選ぶ 郷土料理とのペアリングを楽しむ
基本的に、郷土料理とその土地のワインは相性がいいとされます。そのため、合わせる予定の料理がどの地方の郷土料理かわかれば、その土地のワインを選ぶというのもおすすめです。
イタリアにはおいしい郷土料理がたくさんあるので、ぜひそれらの料理に同じ産地のワインを合わせ、本場さながらのペアリングを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ワインのクオリティをあらわす格付けとは? 贈り物なら「D.O.C.G.」の表示があるものがおすすめ
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
イタリアワインのクオリティをあらわす指標のひとつに、格付けがあります。格付けは、地域ごとにブドウの品種や栽培方法、ワインの醸造方法などが厳格に審査されて決まります。現在のイタリアのワイン法においてもっとも格上のランクは「D.O.P.」になりますが、現状では旧法における格付けの最上ランクである「D.O.C.G.」を表示しているワインも多くあります。
自宅でカジュアルに楽しむワインであれば、格付けはあまり気にしなくていいかもしれませんが、贈りもの用のワインであれば、「D.O.C.G.」の表示があるものを選ぶのがおすすめです。
イタリアワインのおすすめ【赤ワイン】 肉料理ほか、トマト料理やピザにも合う
赤ワインは、肉料理に合わせるのが定番ですが、トマト料理やピザなどに合う商品も含めて紹介します。
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
スーパータスカンとは、ワイン法の枠組みにとらわれず、自由な発想でおいしさを追求したワインのこと。ルーチェ デッラ ヴィーテ『IGT トスカーナ ルチェンテ 2016』は、有名な『ルーチェ』のセカンドながら、品質は充分に高く、スーパータスカンの魅力を存分に味わえます。

ルーチェ デッラ ヴィーテ『IGT トスカーナ ルチェンテ 2016』




出典:楽天市場
産地 | トスカーナ州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | メルロー、サンジョヴェーゼ |
ボディ・味わい | フルボディ・辛口 |
テヌータ デッレ テッレ ネーレ『DOC エトナ ロッソ』








出典:Amazon
産地 | シチリア州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | ネレッロ・マスカレーゼ98%、ネレッロ・カップッチョ2% |
ボディ・味わい | フルボディ・辛口 |
輝くルビーレッドに調和の取れた味わい
シチリアのエトナ火山北方斜面に位置する畑で生み出されるエトナ ロッソ。オーナーであるマルク デ グラツィアが惚れ込んで購入したこの土地は、エトナ火山の火山活動で多種多様な土壌を形成しており、区画ごとに生産されるブドウの味わいに違いが生まれやすく、独自のテロワールを形成しています。
パワフルで強いボディが特徴的なシチリアワインですが、エトナ ロッソの味わいはパワフルさのなかに繊細で上品さが漂う仕上がり。ベリー系の果実味、香り華やかに、ミネラル感とタンニンをしっかり感じられるバランスのよさが特徴です。
シチリアの郷土料理であるライスコロッケや、ナスをトマトで煮込んだカポナータなどの料理とよく合います。
カステッロ ディ アマ『DOCG キャンティ クラシコ アマ 2017』

出典:楽天市場
産地 | トスカーナ州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | サンジョヴェーゼ、メルロー |
ボディ・味わい | フルボディ・辛口 |
キャンティ クラシコを世界に知らしめた名門の逸品
カステッロ・ディ・アマはキャンティ クラシコの地位を向上させた名門ワイナリー。それまで早く安く飲めるワインといわれていたキャンティ クラシコを、品評会にてほかの名門ワイナリーをおさえ1位に輝かせた実績を持ちます。
その名門ワイナリーのワインを比較的お手ごろ価格で楽しめるのがこの商品。ワインを注いだときから透き通るルビー色が映え、チェリーやラズベリーの華やかな香りが広がります。滑らかなタンニンを舌で感じられ、ほんのりとした酸味が上品さを演出します。イタリアワインの定番、キャンティを楽しみたい! という方はぜひ一度口にしてみてはいかがでしょうか。
Tボーンステーキやトリッパの煮込みなどの料理と抜群の相性です。
プルノット『DOCG バローロ 2015』




出典:楽天市場
産地 | ピエモンテ州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | ネッビオーロ |
ボディ・味わい | フルボディ・辛口 |
テッレ デル バローロ『ピエモンテ バルベーラ』

出典:Amazon
産地 | ピエモンテ州 |
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アルコール度数 | 14% |
品種 | バルベーラ100% |
ボディ・味わい | ミディアムボディ・辛口 |
エノテカ『イタリアン赤ワインセット』










出典:Amazon
産地 | トスカーナ州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | - |
ボディ・味わい | - |
イタリアワインのおすすめ【白ワイン】 シーフードにぴったり合う!
イタリアンワインには、海の幸を生かした料理に合う白ワインが豊富です。産地や原料の違いで味わいにも違いが出てくるものです。これから紹介するワインを飲み比べて、好みのワインを見つけてみましょう。
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
世界各国から高い評価を得ているアッレグリーニが手がける、アッレグリーニ『DOCソアーヴェ コルテ ジャーラ ソアーヴェ』。はじめはさわやかでカジュアルな印象を受けますが、次第に奥深い味わいが顔を出します。飽きの来ない味わいで、和食にもピッタリな1本です。

アッレグリーニ『DOCソアーヴェ コルテ ジャーラ ソアーヴェ』




出典:楽天市場
産地 | ヴェネト州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | ガルガネガ、シャルドネ |
ボディ・味わい | 辛口 |
フェウド・アランチョ『IGTシチリア グリッロ 2019』






出典:楽天市場
産地 | シチリア州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | グリッロ100% |
ボディ・味わい | やや辛口 |
トノン『ビアンコ デル カムール』

出典:Amazon
産地 | ヴェネト州 |
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アルコール度数 | 12.6% |
品種 | ピノ・グリージョ、シャルドネ |
ボディ・味わい | やや辛口 |
マニョーニ家『スパレット ビアンコ』








出典:Amazon
産地 | トスカーナ州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | シャルドネ、マルヴァジア・ビアンカ |
ボディ・味わい | ミディアムフルボディ・辛口 |
紀伊国屋リカーズ『イタリア白ワイン 4本セット』




出典:楽天市場
産地 | シチリア州、ヴェネト州、プーリア州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | - |
ボディ・味わい | - |
イタリアワインおすすめ【スパークリング】 お祝いの日やパーティーなどの席に!
スパークリングワインは、お祝いの日やパーティーなどの席ではもちろん、家族や友人たちと楽しみたいときに飲むと、華やかで気分を盛り上げてくれるワインです。おしゃれなスパークリングワインを紹介します。
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
マルティーニ『マルティーニ・ロゼ』は、ほどよい甘みが感じられるロゼのスパークリングワインで、ワインを飲み慣れてない方にもおすすめの1本です。適度に酸味もあるため、後味はスッキリしています。見た目の華やかさから、女子会にもピッタリ。

マルティーニ『マルティーニ・ロゼ』
















出典:Amazon
産地 | ピエモンテ州、ヴェネト州 |
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アルコール度数 | 9% |
品種 | モスカート、ブラケット ほか |
ボディ・味わい | やや甘口 |
マルティーニ『アスティ・スプマンテ』


















出典:Amazon
産地 | ピエモンテ州 |
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アルコール度数 | 7.5% |
品種 | モスカート・ビアンコ100% |
ボディ・味わい | 甘口 |
カルペネ マルヴォルティ『ブリュット』

出典:Amazon
産地 | ヴェネト州 |
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アルコール度数 | 12% |
品種 | ピノ・ネロ85%、ラボーソ15% |
ボディ・味わい | 辛口 |
ミラベッラ『フランチャコルタ ブリュット』

出典:楽天市場
産地 | ロンバルディア州 |
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アルコール度数 | - |
品種 | シャルドネ70%、ピノ・ビアンコ30% |
ボディ・味わい | 辛口 |
「イタリアワイン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする イタリアワインの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのイタリアワインの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかのワインに関する記事はこちら 【関連記事】
イタリアワインを選ぶうえでのまとめ
産地やブドウの品種、生産者によって、ワインの個性もがらりと変わってきます。ワインに合わせる料理やワインを飲むシーンを想像しながら、選ぶといいでしょう。あなたがほしいイタリアンワインを選んでみてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/07 一部コンテンツ修正のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 横尾忠徳)
埼玉県出身、高知県在住。一児の母。慶應義塾大学文学部仏文科卒。三越日本橋本店の洋酒担当を経てワインやビール、ウィスキーなどの洋酒全般の知識を培い、2016年、J.S.Aワインエキスパートの資格を取得。 現在はOffice Le Lionの代表として、高知県内のワイナリーのアドバイザーやワイン検定の講師を務める一方、ワインに関連する記事やコラム等の執筆も多数手がけています。2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任。