ワイヤレスキーボードとの違いとは?
Bluetoothキーボードと聞くと、ワイヤレスのキーボードと同じく「無線でつながるキーボード」と考えられがちです。間違いではありませんが、実は、それぞれに特徴があり、使いやすい・使いにくいがあるので、しっかりと理解しておきましょう。
Bluetoothキーボードの特徴
Bluetoothキーボードは、Bluetooth対応の機種同士が「ペアリング」を行うことで接続します。対応さえしていれば、メーカー・ブランドに限らずどの機種も使用できます。持ち運びする場合などに便利な機種です。中には、「マルチペアリング」という機能で複数台に同時接続できる便利な機種もあります。
逆に言うと、Bluetoothキーボードは対応しているパソコンでないと使えません。そのため、現在使用しているパソコンが対応しているかどうかは注意深く確認してください。
ワイヤレスキーボードの特徴
ワイヤレスキーボードは、USBレシーバー(受信用端子)をパソコンに差し込むことで接続します。差し込んだ瞬間から使えるので、面倒な設定などは一切いりません。
しかし、キーボードとUSBレシーバーがセットになっていないと使えず、どちらか一方をなくしたら使用できなくなるというデメリットもあります。手軽に使いたい、ずっとパソコンに設置し、なくす必要がないという方にピッタリかもしれません。
「打ちやすい」と感じる種類を選ぼう
キーボードには、実は種類が複数あります。そしてそれがタイピング時の打ち心地に関係してきます。デスクトップパソコンのキーボードとノートパソコンのキーボードの打つ触感が違うのは想像できますよね。それは製造方式によって変わります。
同じに見えるキーボードもタイピングをしてみると打ちやすい・打ちにくいが分かります。それぞれの特徴を知り、自分好みの疲れにくいキーボードを選びましょう。
「メンブレン方式」デスクトップPCで主に普及、深い打ち心地のモデル
メンブレン方式は、打ちやすく、安価であるため、多くのデスクトップパソコンに普及しているタイプ。内部にラバードームを採用しているため、キーを押し戻す力が強く、弾力感のある感触が特徴的です。「飲み物をこぼしてしまった」といった汚れにも強い傾向があります。
「パンタグラフ方式」ノートPCで主に普及、浅い打ち心地で軽量
パンタグラフ方式は、多くのノートパソコンに採用されるタイプ。メンブレン方式と同じく、内部にラバードームが採用されていますが、全体的に薄型であるため、打ち心地は軽い感触を得ることができます。
しかし、耐久面にやや心配な部分がありますので、定期的な掃除などはした方がいいでしょう。
「メカニカル方式」ゲーミング需要もあり高級、耐久性と反応速度に優れる
メカニカル方式には、金属製のスプリングが組み込まれた「接点接触型」と、ラバードームとスプリングの2つが組み込まれた「静電容量無接点型」が2種類あります。どちらも1キーに対し1スイッチを組み込んでいるので、非常に打ち心地が良く、反応も敏感です。
しかし、高価である点と、プロ仕様であるため、安価なものを求めている方や、ハイスペックなものを求めていない方にはあまりおすすめはできません。
メカニカルキーボードの「軸」の解説、おすすめ商品は下記の記事で紹介しています。
Bluetoothキーボードを選ぶポイントは? ITライターが教える
【Bluetoothキーボードとワイヤレスキーボードの違い】、【うち心地に影響するキーボードの構造の違い】を理解した上で、ITライターの海老原 昭さんに、Bluetoothキーボードを選ぶときのポイントを3つを確認してみましょう。ぜひ、参考にしてくださいね!
「キーピッチ」と「ストローク」をチェックしよう
文章を入力する場合、キーピッチが広いものを
キーピッチとは、キーとキーの間隔のこと。基本的にキーボードが大きいほどキーピッチと呼ばれるキーが大きくなります。Macの純正キーボードを使っていてミスタッチが多い方は、キーピッチが大きめのものを選ぶと減少するかもしれません。
あまりに小型のキーボードだと、キーピッチが小さくなるためミスタッチも多くなります。プログラムや文章入力であれば、ある程度の大きさのものを選びましょう。反対に、ペンタブやトラックパッドといったアイテムで机が占められている場合、小型のものでも足りる場合もあります。
キーストロークの深さから選ぶ
キーストロークとは、キーの押し幅のこと。パンタグラフキーボードは約2mm前後と浅めです。メンブレン式やメカニカル式だと3~4mm程度で、パンタグラフ式はこのキーストロークの浅さを活かして薄型コンパクトに作られています。
この好みの深さを選ぶことも打ち心地に関わります。浅いタイプは疲れにくく長時間使用に向いていますが、浅すぎるとタイプミス(誤入力)を引き起こす要因となるため、注意が必要です。
機能で選ぶ
ITライター
メーカーや製品によって、さまざまな入力機能がある
キーボードによっては複数の機器に登録して、ボタン一つで接続先を切り替えられたり、特定のキーに操作や機能を割り当てるなどの特殊な機能を持ったものがあり、こうした製品は、文字の入力やパソコンの操作を効率化してくれます。
また、製品によっては防水機能があったり、キーにバックライトが付いていて、裏側からキーを照らしてくれるので、暗い場所でもなんのキーかはっきりわかりやすいというものもあります。こうした付加価値の機能の有無で製品を選んでみてもいいでしょう。
キーボードの対応OSで選ぶ
ITライター
Bluetoothは幅広い機種で使えます
Bluetooth自体はOSに依存しない規格なので、WindowsでもMacでも、iPhoneやAndroid、LinuxでもPlaystation 4でも利用できます。
またキーボード自体も、文字キーなどはどの環境でもほぼ同じです。ただしWindows用とMac用では、一部の修飾キー(他のキーと一緒に押すことで、入力される文字や機能などを一時的に変更するためのキー)の配置が違ったり、機能の割り当てが違うこともあります。
キーボードのドライバーソフトやOS側の機能でキーの割り当てを変更することもできますが、キーに直接印字されているほうが安心という人や、互換性に保証が欲しい人は、それぞれのOS専用の製品を買ったほうが安全でしょう。
なお、Mac用キーボードはiOSでもそのまま修飾キーなどが共通で利用できます。
サイズで選ぶ
Ewin『ミニ bluetooth キーボード(EW-RB05)』
リモコンくらいのコンパクトサイズながらタッチパッド付なのでマウスも不要! スマホのように使えるBluetoothキーボードです。
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使用用途にあわせて、テンキーの有り無しを決めよう
Bluetoothキーボードに限った話ではありませんが、キーボードには文字キーだけのものと、独立した数字キー(テンキー)を備えたものがあります。
テンキーがないものは小型でテーブルの上でも邪魔になりにくく、製品によっては持ち歩きも容易ですが、数字を大量に入力する表計算などの作業では慣れが必要です。
テンキー付きの製品はちょうどその逆で、サイズ的に持ち歩きは難しいものの、数字の入力が多い場合は役立ちます。
一般にキーボードにあまり慣れていない人やデスクトップメインで使う人、数字入力が多い人はテンキー付きを、ブラインドタッチができる人や持ち歩きする人、机の上が狭い人はテンキーなしがいいでしょう。
Bluetoothキーボードおすすめ5選 ITライターが選んだ
ここからは、ITライターの海老原 昭さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。上記の知識・ポイントを踏まえ、自分好みのキーボードを選んでみてください!

Logicool(ロジクール)『K780 マルチデバイス Bluetooth キーボード』


















出典:Amazon
サイズ | 380×158×8(前部)・22(後部)mm |
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重量 | 875g |
カラー | ブラック×グレー |
付属品 | 単四形乾電池x2(装着済み)、USBレシーバー |
複数台の切り替え可能!タブレットにもおすすめ!
最大3台まで機器を登録でき、ボタン1つで切り替えられるブルートゥースキーボード。
たとえば、デスクトップPCとタブレット、スマートフォンを登録しておき、その全てで従来の携帯電話のように物理的に押して入力する物理キーボードを使った快適な文字入力が可能。ケーブルを抜き差ししなくても機器を切り替えて接続できるのはワイヤレスならではのメリットです。
切り替え速度も非常に早く、切り替え後にはOSを自動認識して内部のキー配列も最適化されます。テンキーも備えたタイプで、数字入力の多い人も安心です。
さらに、キーボードの奥側に溝があり、そこにタブレットやスマートフォンを立てかけてスタンド代わりにできます。
スマートフォンなどで調べ物を表示し、パソコンで文字入力、といったようなマルチディスプレイ的な使い方もこのキーボードなら容易です。単4乾電池2本で約2年使える省電力設計で、マルチデバイスユーザーにおすすめです。

Anker(アンカー)『Ultra-Slim Bluetooth Keyboard』
















出典:Amazon
サイズ | 約284×122×18.5mm |
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重量 | 約190g |
カラー | ホワイト、ブラック |
付属品 | - |

PFU『HHKB Professional BT 日本語配列(PD-KB620)』














出典:Amazon
サイズ | 294×120×40(キートップ上面まで)mm |
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重量 | 540g(電池除く) |
カラー | ホワイト、ブラック |
付属品 | - |
携帯性に優れたプロ向け!こだわりのキータッチも!
余計なキーがないシンプルさと合理的な配列、キータッチの良さから、プログラマーなどを中心に絶大な人気を誇る「Happy Hacking Keyboard」(HHKB)シリーズのBluetooth接続モデルです。
キーボードとしては非常に高価な製品ですが、耐久性やキータッチによる負担の軽減などから、気持ちよく高速入力を長時間続けられる、プロのためのツールとして長期にわたり支持されています。
こうしたプロ仕様のキーボードは有線接続のものが多いため、貴重なBluetoothタイプとなっています。
日本語配列のほかに英語配列と、英語配列でキーに文字が刻印されていない無刻印モデルがありますが、英語配列はカーソルキーすらない(Controlキー+文字キーでカーソルを移動させるショートカット前提)ので、初心者には日本語配列のほうがおすすめです。

Ewin『ミニ bluetooth キーボード(EW-RB05)』


















出典:Amazon
サイズ | 58×150×15mm |
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重量 | 90g |
カラー | ブラック |
付属品 | USBレシーバー、USB充電ケーブル |

Apple(アップル)『Magic Keyboard 日本語(JIS)』






出典:Amazon
サイズ | 279×114.9×4.1~10.9mm |
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重量 | 231g |
カラー | シルバー×ホワイト |
付属品 | Lightning-USBケーブル |
持ち運びラクラク!MacとiPhone専用!
アップルがMac用に販売しているBluetooth接続のキーボードです。テンキーなし・ありの両方のモデルがありますが、テンキーなしモデルのほうがコンパクトで持ち運びも視野に入ります。
キー配列はJIS配列と英語配列が選べますが、JIS配列の場合、Mac用キーボード特有の「かな」「英数」キーがあり、すばやくかな漢字変換と英数直接入力のモードを切り替えられます。またCommandキーやoptionキーといった、MacやiOSのコンビネーションキーで使う修飾キーが標準で印字されているのも、ユーザーには心強いでしょう。
電源は充電タイプで、約1カ月の利用が可能です。接続/充電ポートはUSBではなくiPhoneなどで使われるLightningポートになります。MacやiPhone、iPadユーザー限定ですが、やはり純正の強みで互換性の心配なしに使えるのは大きいです。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 無線キーボードの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの無線キーボードの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
充電タイプと乾電池タイプについて
ITライター
ブルートゥースキーボードの電源は、充電タイプと乾電池タイプに分かれます。
充電タイプはUSB接続で給電して充電するため、電源アダプターに加えてパソコンやモバイルバッテリーがあれば充電可能です。ただし充電してから利用できる期間は短めで、数日〜数週間程度で再充電の必要があります。乾電池タイプの場合、電池交換の手間はかかりますが、電池自体のもちは比較的よく、数カ月〜1年以上使えるものもあります。
どちらも一長一短ですが、予備の電池さえ切らさなければ、乾電池タイプが意外と便利です。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/17 コンテンツ追加のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 加藤佑一)
大学在学中よりパソコン総合誌、Windowsプログラミング誌、Mac専門誌の記者/編集者として活動し、その後輸入自動車やカーナビ等のマニュアル翻訳/制作などを経て、フリーランスとして現在に至る。 キャリアは25年目に突入。専門はアップル製品だが、WindowsもAndoridも周辺機器もソフトも等しく愛する何でも屋。